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クレマチスの楽しみ方!初心者にもおすすめの品種や栽培のコツを解説

【徹底解説】クレマチスの楽しみ方
2024年5月23日更新

クレマチスは、美しい花を咲かせる「ツル性植物の女王」として人気があります。しかも花をつける期間が長く、比較的育てやすい品種も多数あることから、園芸初心者にもおすすめできます。

この記事では、初心者におすすめのクレマチスの品種や、クレマチスを栽培するコツ、お手入れの方法、注意点などを詳しく解説します。クレマチスに興味はあるものの、育て方が分からず手が出せずにいた方も、この記事を読んで、ぜひクレマチスの栽培に挑戦してみてください。

クレマチスとはキンポウゲ科クレマチス属の植物で「ツル性植物の女王」とも呼ばれる

クレマチスはキンポウゲ科クレマチス属の植物

クレマチスは美しい花を咲かせることで知られており、多くの人々に愛されています。

古くから親しまれてきたガーデンプランツでもあり、イギリスではツル性植物の女王として、また、バラのパートナープランツとしても愛されてきました。

日本で特に人気がある品種は「ネモローサ」や「ジャックマン」です。ネモローサは花びらが細く優雅な印象で、ジャックマンは大輪で豪華な花が特徴です。どちらも初心者にもおすすめの品種でもあります。

クレマチスは花が咲くまでに時間がかかることもありますが、その美しい花を見るために、手間暇をかける価値があるでしょう。

開花期は4月〜10月で咲き方もさまざま

クレマチスの開花期は品種により異なる

クレマチスの開花期は、品種によってさまざまです。年に一度だけ開花する「一季咲き」の品種もありますが、次々に花が咲く「四季咲き」の品種は、春から秋にかけて長い期間で美しい花を咲かせることで知られています。

四季咲きの品種は、開花期が4月から10月までであり、その間にさまざまな色や形の花を楽しむことができます。はじめてクレマチスを育てる人にもおすすめです。

クレマチスの種類は300種以上!色や形の品種も豊富

クレマチスは花の色や形も豊富

クレマチスは世界中に約300種類の種類があるとされています。

花の色も豊富で、白、ピンク、青、紫、赤などさまざまです。さらに花の形もいろいろあり、一重咲き、八重咲き、ベル形、カップ形などのバリエーションがあります。

色も花の形も、さらに開花時期もさまざまなので、クレマチスだけでもいろいろな楽しみ方ができます。とても奥の深い植物です。

初心者にもおすすめ!クレマチスの品種を紹介

クレマチスのおすすめの品種

クレマチスには、とても多くの品種があります。ここでは、初心者に育てやすい品種を中心に人気の高いさまざまなクレマチスを紹介します。

初心者でも育てやすいクレマチス・モンタナ

クレマチス・モンタナは初心者にも育てやすい品種の一つです。庭やベランダなどで簡単に栽培することができます。

ピンクや白、紫などさまざまな色が楽しめるほか、花の形も独特で、大きな花が房状に咲くため、見た目も華やかです。

原産は中国やヒマラヤの高山のため、寒さに耐性があり、乾燥にも比較的強いことが特徴です。丈夫なので、初心者でも育てやすいでしょう

グリーンカラーから黄色へ変わるクレマチス・ペトリエイ

クレマチス・ペトリエイは、花の色がグリーンから黄色へと変わる特徴があります。

最初は鮮やかな緑色の花が咲き、徐々に黄色へと変化していきます。この色の変化が美しく、多くの園芸愛好家に人気があります。花の形も特徴的で、花びらが重なり合ったような独特の形です。

オセアニア原産のため、耐寒性はあまりありません。水はけの良い土で鉢植えにし、庭やベランダで栽培するのに適しています。

ダイアナ妃の名前が由来のクレマチス・プリンセスダイアナ

「クレマチス・プリンセスダイアナ」は、イギリス王室の故ダイアナ元妃の名前が由来として込められた花です。当時のチャールズ皇太子とダイアナ妃が結婚して3年後の1984年に誕生しました。

クレマチス・プリンセスダイアナの花びらは淡いピンク色で、花の形も特徴的です。ふわふわとした横に広がるような姿は、優雅さと華やかさを感じさせるもの。その名に恥じない美しい花を咲かせてくれます。

たくさん花を咲かせるクレマチス・カートマニージョー

クレマチス・カートマニージョーは、オセアニア原産のクレマチスで、丸い形をした花をたくさん咲かせます。花の色は、淡いピンクや白などで、かわいらしい雰囲気です。

耐寒性はそれほどなく、冬は屋内に入れてあげる必要があります。鉢植えで育てることがおすすめですが、庭やベランダなどで一つだけ植えても、華やかな雰囲気を作り出すことができるでしょう。

グラデーションが美しいクレマチス・白万重

白万重(しろまんえ)は、その名の通り八重咲きの白い花を咲かせます。花びらにはグラデーションがかかり、徐々に色合いが変化していく様子はまさに絵画のよう。上品な雰囲気が、見る人の心を惹きつけます。

和風にも洋風にも似合う姿で、日本の風景にも良く似合います。花期も長く、また、花後に剪定と追肥をすることでもう一度花をつけるため、春から夏にかけて長い期間花を楽しむことができるでしょう。

紫のグラデーションが涼しげなクレマチス・流星

クレマチス・流星は、深い紫色から淡い紫色へと徐々に変化する花を咲かせます。そのグラデーションはまるで夜空に流れる流星を連想させるような美しさです。

夏から秋にかけて花を咲かせ、枝の絡まりが弱く初心者でも扱いやすいことも特徴。花が咲いた後に剪定と追肥をすると、もう一度花を咲かせやすく、長い期間楽しめます。

マーガレットに似ているクレマチス・ピクシー

クレマチス・ピクシーは、マーガレットに似た小さな花をたくさんつけます。花の色はピンクや紫などさまざまで、一つ一つの花びらも細かく美しい模様があることが特徴です。

関東以西であれば、屋外でも越冬できますが、耐寒性がそれほどあるわけではありません。鉢植えにして冬は室内でじっくり楽しむのがおすすめです。

多年草タイプで育てやすいクレマチス・ アフロディーテ・エレガフミナ

クレマチス・アフロディーテ・エレガフミナは、多年草タイプの品種で、5月から10月頃まで長い間花を楽しめます。その美しさと育てやすさで、庭やベランダで育てるのに人気です。

ビロードがかった紫色の花は、フリルがかかったようなエレガントな形で、見る人を魅了します。バラや多品種のクレマチスとの相性も良く、組み合わせて育てるのもおすすめです。

大輪の花を咲かせるクレマチス・ベルオブウォーキング

クレマチス・ベルオブウォーキングは、大輪の花をつけるパテンス系の品種で、鮮やかな花色と豪華な花びらの形状が特徴です。

ダリアのように花びらの枚数が多く、花びらは淡いグラデーションで、優しい雰囲気があります。八重咲きのクレマチスのなかでは、古くから人気の高い名花です。

それでいて初心者でも比較的育てやすく、半日陰の環境でも花をつけてくれます。花は基本的に1回目が豪華に咲きますが、花もちはとても良く、長い期間楽しめるでしょう。また、花が終わってから剪定・追肥をすると、もう一度花をつけてくれます。

【初心者向け】クレマチスの栽培のコツ!植え付け時期も

クレマチスを栽培するコツ

クレマチスの栽培は特別難しくなく、初心者でも育てることができます。でも、元気に育てるために押さえておきたいコツもあります。ここでは「植え付け時期」「日当たり」「深植え」という3つのコツを紹介します。

植え付け時期は1〜2月がベスト

クレマチスは、店頭で購入した苗を庭に地植えをするか、鉢植えするのが一般的です。

植え付けの時期は、一般的に1〜2月が適切とされています。この時期に植え付けることで、春になるとすばやく成長し、花を咲かせることができます。

12~2月頃はクレマチスの苗が多く流通するので、お気に入りのものを探してみてはいかがでしょうか。

場所は屋外で日当たりの良い所へ

クレマチスは、日当たりの良い場所で育てるのが適しています。クレマチスは日光が好きな植物なので、日光をたくさん浴びることでより美しい花を咲かせることができるでしょう。

ただし、半日陰でも育てることはできます。生育は遅くなってしまいますが、日向におけない場合は、ゆっくり気長に育てるつもりで付き合うと良いでしょう。

また、風通しの良い場所を選ぶことも大切です。風通しの良い場所で栽培することで、病気や害虫の発生リスクを低くすることができます

深植えにして根を傷付けないように注意

クレマチスを植え付ける際は、深植えにするのがおすすめです。

購入してきた苗と同じ深さに植えても良いのですが、より深く植えることで、節から新しいツルが出たり、立枯れ病になったときも復活できる可能性が上がるなど、いくつかのメリットがあります。

また、クレマチスは根が繊細な植物なので、地植えの際は基本的に植え替えをしません。鉢植えの場合は、根詰まりしないよう2年に1度程度植え替えを行いますが、根を傷付けないように気をつけましょう。

【初心者向け】クレマチスのお手入れ方法

クレマチスのお手入れ方法

クレマチスを植え付けたら、こまめにお手入れをしましょう。適切に水と肥料をやり、ツルを誘引してあげることで、きっと美しい花をたくさんつけてくれるはず。ここでは、お手入れの方法を紹介します。

水やりは表面が乾いてから

鉢植えのクレマチスの水やりは、土の表面が乾いてから行いましょう。鉢底から水が流れるくらい、たっぷり与えるのが理想的です。

水やりは午前中が適切です。また、つぼみをつける次期は水をたくさん必要とするので、水切れを起こさないよう、こまめに水やりをしましょう。

なお、地植えのクレマチスの場合は、根が張ってからは基本的に水やりの必要はありません。ただ、雨が長く降らなかったり、葉がしおれてきたりしたときは、たっぷり水やりをしましょう。

開花中はこまめに肥料を。冬は「寒肥」を与えよう

クレマチスは栄養をたくさん必要とするため、開花中はこまめに肥料を与えることが大切です。株の成長を助けるため、置肥や液肥を与えると良いでしょう。

一方、11~1月頃までは休眠期となるため、基本的に肥料を施す必要はありません。しかし、開花を控えた2~3月頃に株元に、寒肥として肥料をまいてあげると、新芽の生育を助けることができます。

ツルや茎が倒れないように誘引する

誘引とは、ツルを這わせたい箇所に結びつけて固定し、ツル性植物の形を整える作業のことです。具体的には、以下のような方法で行います。

  1. ツルを折らないよう注意しながら、絡まりをほどく
  2. 傷んでいるツル、ほどけないツルを剪定バサミでカット
  3. 伸ばしたい方向の支柱やフェンスなどにツルを絡ませる

誘引は、クレマチスの成長に合わせて定期的に行います。また、ツルや茎を傷付けないように注意しながら作業を行いましょう。

花が咲き終わったものは剪定する

花が咲き終わったクレマチスの花は、花のすぐ下から3~5cm程度の所で切りましょう。この作業を「花後の剪定」といい、枯れた花がなくなり見た目がすっきりするとともに、翌年ふたたび花をつける準備ができます。

また、クレマチスの多くは花が咲く期間が長いため、一度目の花が枯れたあとに剪定をすることで、もう一度花をつけてくれる品種が多くなっています。長く花を楽しむためにも、ぜひしたい作業です。

害虫対策をする

クレマチスは害虫の被害を受けることもあります。特に、葉や花を食べるアオムシや、栄養を吸い取ってしまうアブラムシは発生しやすく、注意が必要です。

虫の被害を予防するためには、まず、日当たりと風通しの良い場所で育てることが大切です。一般的に、日当たりが悪くジメジメした環境ほど害虫が発生しやすくなります。

そして、定期的に葉や花に異常がないか、虫の痕跡や卵がないかを確認することも大切です。虫がついていた場合は、手で取り除くか、害虫駆除剤を使用して対処しましょう。

【初心者向け】クレマチスの剪定方法

クレマチスの剪定方法

クレマチスが新しい花をつけるためには、枝の剪定が必要。また、成長が旺盛なクレマチスを適度に剪定することは、日当たりと風通しアップのためにも重要です。

クレマチスには、新しい花の付き方の違う3つのタイプがあり、どのタイプかで剪定時期や方法が異なります。

「旧枝咲き」の剪定方法

「旧枝咲き」のクレマチスは、翌年も同じ枝に花を咲かせます。そのため、古い枝を切り落してはいけません。

剪定を行うのは、5~8月頃。1回目は花が咲いた後、花首(花を支えている部分)から1~2節のところを切り戻します

2回目は花がすべて咲き終わった秋頃、株全体を2節ほど切り戻します。こうすることで、翌年の春につぼみがつきやすくなります。

「新枝咲き」の剪定方法

「新枝咲き」のクレマチスは、前の年に花をつけた枝に花をつけません。剪定した部分から新らしい枝を伸ばし、そこに花をつけます。

1回目の剪定は、花が咲く前の2~4月頃で、生え際から2~3節のところでカットします。かなり短くなりますが、新しい枝がたくさん伸びて、花もたくさんつきます。

2回目の剪定は、花が咲いた後の5~8月頃です。ツルをほどいて、半分くらいの長さまで剪定します。そうすることで、新しく伸びた枝から再び花が咲くでしょう。

「新旧両枝咲き」の選定方法

「新旧両枝咲き」のクレマチスは、前の年と同じ枝と、新しい枝の両方に花をつけます。

1回目の剪定は、花が咲く前の2~4月頃。先端から2~3節ほど剪定することで、新しい枝にも花がつきます。

2回目の剪定は、花が咲いた後の5~8月頃です。1回目と同じく、先端から2~3節ほど剪定しましょう。

クレマチスの切り花の楽しみ方

クレマチスの切り花を長持ちさせるコツ

クレマチスは切り花としても楽しむことができます。自分で育てたクレマチスを切り花にしてもよいですし、生花店で切り花を購入してくる方法もありますよ。

クレマチスの切り花は、長持ちさせるのにコツがいります。

  • 水切りをして茎を叩く
  • 花瓶の水を毎日取り替える

クレマチスの切り花は、水を吸いづらい特性があるので、水を張ったバケツの中で茎を切る「水切り」をして、ハサミの柄などで茎の先を叩いて潰しましょう。そうすると、繊維がほぐれて、水を吸いやすくなります。

花瓶の水もできるだけこまめに取り替えてあげましょう。もし、不在がちで毎日取り替えることが難しいのであれば、切り花用の延命剤を使うのがおすすめです。

クレマチスの切り花を生けることで、インテリアをおしゃれに彩ることができます。ぜひ、挑戦してみてくださいね。

クレマチスは初心者にも育てやすい品種がたくさん!日比谷花壇で自分にあったクレマチスを探そう

【徹底解説】クレマチスの楽しみ方のまとめ

クレマチスは、300種類以上の豊富な品種があります。色や形、開花時期が異なるので、自分好みの品種を選んで楽しむことができますよ。

初夏を迎えると、日比谷花壇には種類豊富な、クレマチスの切り花や鉢物が揃いますので、ぜひ店頭やオンラインショップで、気に入った品種を選んでみてはいかがでしょうか?

庭やベランダで美しいクレマチスの花を育ててみると、春から秋にかけての長い期間、美しい花を楽しめますよ!

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