Hibiya-Kadan Style のスタッフは、お客様にお花の魅力を伝えるため、日々努力を重ねています。その取り組みの一つとして、今回は久留米ケイトウの生産者である伊志井園芸さんの圃場視察と収穫体験に行ってきました!この記事では、その感動と発見の様子をお伝えします。
はじめに
ケイトウのお花を見たことはありますか?
ケイトウは漢字で「鶏頭」と書きます。 文字通り、鶏のトサカのような形が印象的なお花ですが、これは「トサカゲイトウ」という種類のケイトウです。トサカゲイトウの他にもお花の付き方によって、「羽毛ケイトウ」や「ノゲイトウ(セロシア)」など見た目の異なる様々な種類があるのが特徴です。

今回は、その中でも切り花として人気が高い「久留米ケイトウ」というタイプのケイトウを生産している伊志井園芸さんの圃場を訪ねて、埼玉県川口市へ行ってきました!
伊志井園芸さんのある埼玉県川口市は、荒川を挟んで東京都に隣接しており、東京都心にアクセスしやすい立地からベッドタウンとして発展し、拠点都市の機能も担う街です。農業のイメージがあまりないように見えますが、江戸時代から植木栽培が盛んに行われ、今でも植木や苗木の農家が多く残っています。

伊志井園芸さんの久留米ケイトウはその色合いや形の可愛さ、品質の良さからお店のスタッフにも大人気。その他にもブルーアイスなどの枝物も生産しており、どんな圃場なんだろうとわくわくしながら向かいました。
いざ伊志井園芸さんへ!
農家というと畑がたくさん集まっている農村地域を想像していましたが、伊志井園芸さんは川口市の産地ということで住宅地に囲まれた場所にあり、それはとても意外でした。

しかし、一歩圃場へ入るとその景色は一変!
広い圃場一面にカラフルなケイトウが鮮やかに咲き誇る光景は圧巻で、これをお1人で管理されていると知り、驚きとその努力に頭が下がる思いです。

スタッフ大興奮!さっそく収穫体験♪
訪問した日は今期の最終出荷終了直後でしたが、まだまだ畑には色とりどりのケイトウが残っていました。「この素敵な伊志井さんのケイトウたちをぜひお客様にも楽しんでいただきたい!」と大興奮のスタッフ一同。真剣に吟味して収穫体験をさせていただきました。

最終出荷が終わった後なので、大きさや形が不ぞろいではありますが、それでもその品質と発色の良さに感動でした!
収穫した中でこんな可愛らしい形のケイトウも見つかりましたよ♡

お店に持ち帰ったので、店頭で見つけられたお客様は幸せになれるかも・・・♡
今回の見学で収穫しなければお客様の手に渡ることのなかったケイトウたち。どれもとても美しく、想いを込めて収穫したので1つ残らずたくさんのお客様の手に渡っているといいなと思います。
伊志井さんにお話を伺いました!
熱い思いが詰まった「いちごみるく」誕生秘話
収穫後に少し、伊志井さんにお話を伺う時間をいただきました。
もともと枝物をメインに扱っていましたが、当時枝物は生け花に使われることが多く、時代の流れで枝物需要が減少した際に数種類の洋花を扱うようになり、久留米ケイトウの生産がスタートしたそうです。久留米ケイトウを生産する中で、伊志井園芸さんを象徴する品種「いちごみるく」が誕生しました。
これをきっかけに、ケイトウの面白さに惹かれたことと、ナチュラル思考やボタニカルブームで枝物を花束に使ったり、活け込み需要が高まったこともあり、現在は枝物と、切り花はケイトウに絞って生産を続けているそうです。

上の写真は「いちごみるく」です。見てください、この可愛さを!
これまでピンク色の久留米ケイトウと言えば、ショッキングピンクに近い強めの色味が主流でしたが、いちごみるくが誕生したことで、ケイトウのマットな質感に合う優しい色合いと、ややオレンジがかったニュアンスカラーが実現し、ケイトウの活躍の場を大きく広げたといっても過言ではありません!
ここから伊志井さんはケイトウの面白さに惹かれ、高品質で魅力的な品種をたくさん生み出していきますが、その裏側では大変なご苦労と、多くの試行錯誤が繰り返されていました。
究極の品質を追求する「種の選抜」
ケイトウは、育った株の中で良い色味、大きさ、形のものを選び、その種を残して次期に備えるという作業が欠かせません。良いものから種を取ったとしても、その種からまた良いものが育つとは限らないため、この繰り返しで時間をかけて品質の良いケイトウを生産しているのだそうです。伊志井さんの並々ならぬ努力によって、私たちの手元に届いているのですね。
そんな久留米ケイトウですが、悲しいことにお客様には「脳みそみたい」と敬遠されてしまうことも・・・
伊志井さんは、このイメージを払拭して「フリルでかわいい!」と若い女性にも親しんでもらいたい!と日々試行錯誤を繰り返しておられます。今回たくさんの魅力的なケイトウを見て、そんな未来も近いな、と感じました。
おわりに
穏やかな印象の伊志井さんでしたが、ケイトウや枝物の話になるととても熱い方でした。時間が許せばもっとお話しを聞きたかったです。
今回圃場見学と収穫体験をさせていただき、改めて気づかされたのは、久留米ケイトウの「個性」の魅力です。
他の花でも個体差はありますが、久留米ケイトウほど1本1本個体差があって、選ぶ楽しさがあるお花はなかなかありません。

私たちショップスタッフも、伊志井さんの目標である「フリルでかわいい!」の声がお客様から聞けるように、今日の経験を生かして伊志井園芸さんの久留米ケイトウの魅力を精一杯お客様にお伝えしていこうと思います。
この度はお忙しい中、貴重な経験をさせていただきありがとうございました!
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